2014年9月22日月曜日

長い話その3

同級生と過ごした時間は私にとって何だったのでしょうか...。文字にし、私自身も読み返しながら思うことはたくさんあるのです。生活の中、悪者を作らないということは近頃の出来そうで出来ない私の課題の一つでして、私は同級生の彼を私の心の奥底で悪者にしてはいまいか。。こうしてつらつらとあやつを攻撃してはいまいか。そんなことを考えながらひとまず宙ぶらりんにしておきます。お互いにとっての意味や答えは宙ぶらりんにしておくというテクニックも身につけました。宙ぶらりんになった問題は時間を経る中でそれぞれの気付きを運ぶということもあるやもしれません。また自分の意見を正当化する説得はパワーを用いて一方をコントロールすることとも言えそうでなんだか不穏です。正しさはその正しいと信じこむ思いの強さゆえ、気が付かずに暴力になっているということがあります。演台のカストロの姿を思い起こしますが、カストロは聴衆を攻撃はしませんでした。妻さんと同居している時は、お互いが納得を求めてとことん話し合いをしていたことを思い返します。深夜まで白熱していましたっけ。今はそれすら懐かしい。話せば話すほどすれ違い、些細な問題さえ深刻化させていたように思います。解決したという安心感をお互いが相手から与えられるものとして求めていたこともあるのではないかと思います。

週末は脱暴力プログラムのワークの日でした。妻さんがDVシェルターに入所してからというもの、私はどうしてのいいか分からず大いに混乱しておりました。私はいくつかの自助グループやDV加害者更生プログラムに参加し救いを求めました。私ってそんなに問題あるんかと、とことん落ち込んでもいました。自助グループやDV加害者更生プログラムもそれぞれ様々でした。問題に気づかず長い間争い続ける夫婦、ここにいたら私死んじゃうなというようなプログラムもありました。そんな中で私は家族が再生の希望を持てるものとの出会いを取捨選択してきたように思います。妻さんがDVシェルターに入所されてから、はや8ヶ月、もう8ヶ月、まだ8ヶ月。。その間、こんな私が参加し続けることのできるこのプログラム内では「DV加害者更生プログラム」とは呼ばないようです。今回はこの脱暴力プログラムで気付くことがありました。

このプログラムでは、男女のワークの時間は別れており、参加者は基本的に男性参加者だけのものと女性参加者だけのものですが、時として男女が交じり合ってワークに参加することがあります。ファシリテーターを務めるカウンセラーの方の他に、この日は女性のワークに私を含めて2人の男性が参加していました。妻さんとの一件より女性が怖くて怖くて仕方ない私。相当ビビっています。男女が交じり合って考えを聞くことは、加害者?と被害者?が同席して話し合うということにもなります。私には男性的な考え方や感じ方と女性的な考え方や感じ方の差異を学ぶ時間になりました。ワークの内容は「自分を売り込む」というものでした。これまで仕事での営業でも張り切りすぎて逃した仕事は多数。今回もつい張り切ってしまいます。まず3人ずつの小グループに分かれ、それぞれが自分自身を他の2人に「売り込み」ます。売り込みを受けた2人はその感想を述べるということを順番に行います。その後、小グループだけでなく全体で売り込みを受けたそれぞれの感想を述べていきます。私の売り込みはそこそこ成果を上げましたが、自分が嘘を付いているようで嫌な気持ちにもなりました。だって私はDVですもの売り込めるような人間ではありません。。

ワークにはいくつかのルールがあります。参加者同士の守秘義務を守ること、参加者へ否定批判する内容の発言などはしないようになど。その一つに自分の話ばかりしないというものもあります。限られた時間の中でそれぞれの発言機会が平等になるようにとの配慮のものだと思います。さて、私の参加した小グループでもワークが始まりました。一人目の女性Lさんの売り込みが始まります。私ともう一人の女性がその売り込みについて感想を述べます。それに対してLさんの意見を聞いています。そのLさんの話が、、長く感じてしまうのです(私には・・です)。困ったことに話があまり耳に入ってきません。。私ともう一人の彼女の時間も必要です。ただ聞いていると話は終わってくれません。Lさんのお話は未来永劫延々と続くのではないかと不安にさえなります。話のきりが良いと思えた時に「とても良く分かりました。。えぇっと、、次は私の番でしょうか・・」と私はつい隠したつもりの苛立ちを垣間見せて、その場をコントロールしてしまいます。そんな自分に不一致が起きてしまいます。どうやら私の中に苛立ちのような、怒りのような感情が生じているように感じています。私に怒りが生じることも誰かの怒りを生じさせることも以前の私にはありえないほどビビっているので彼女の顔を見ることすらできません。。そして俯きながらなんとなく次に私の売り込み。私の売り込みについて二人が意見を述べますが、いつの間にか先ほどのLさん自身の話を聞くことになっています。営業の極意は話を聞くことだと先輩の忠言を思い出しています。しかしこのままではなかなか次の方の番になりえません。話が熱を帯びるに従ってLさんの私達二人への妄想も混入してきます。妄想はやめておくれと私の語気が乱れてしまいます。

補足を付け加えますと、私は同級生やLさんの批判をしたくはないのです。むしろ感謝しています。そのことに気付きがあったのはワークから数日を経た頃。というのも同級生やLさんの胸を借りて、私は私自身の問題を見ているのだと思います。


長い話その4へ続きます。



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